マレーシアの都市間鉄道、ETS乗車記

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マレーシアのイポーからクアラルンプールまで都市間高速列車のETS(Electric Train Service)を利用したので紹介します。

ETS

この電車は2010年に運行を開始し、最高速度は140km/h。電化・複線化されているクアラルンプール・KLセントラル駅~イポー駅間を約2時間半で結んでいます。

現在ETSには各駅停車の「シルバー」と、停車駅のやや少ない「ゴールド」という2種類があり、KLセントラル~イポー間の運賃はシルバーがRM25、ゴールドがRM35となっています。

2つに大きな差は無く、停車駅数で見るとシルバーが14駅、ゴールドが11駅。所要時間もそれぞれ2時間30分と2時間20分と、わずか10分の違いです。

運行本数は1日10往復(シルバー3往復、ゴールド7往復)。ゴールドのほうが10リンギットも高いので、時間が合うのであればシルバーを選択したいところ。

ETS車内に掲示されていた時刻表

ETS車内に掲示されていた時刻表。最新のタイムテーブルは以下のマレーシア鉄道公社公式サイトで確認して下さい。

全席指定ということだったので、念のため前日に切符を購入しようとイポー駅へ(関連記事)。

マレー鉄道路線図

駅構内に掲げられていたマレー鉄道路線図。イポー~KL間は約200キロ。

切符売り場

RM50以上であればクレジットカードも使えるとのこと。今回乗車したのは、イポー駅10:00発、KLセントラル駅12:30着のES01という列車。

切符

切符はレシートタイプ。下部に「列車出発時間の30分前には駅に着いているように」との注意書きがあったので、当日は一応9時半にはイポー駅に到着するようタクシーを手配。

駅についてみると周りの乗客はのんびりとしたもので、結局そんなに早く来る必要もなさそうでした。

イポー駅ホーム

イポー駅のホーム。

ホームの様子

大きな荷物を抱えている人はごく僅か。こざっぱりとした格好の乗客が多いです。

ETSの車体

ステンレス製のギラギラとした車体。

車内の様子

始発のイポー駅では7割程度の乗車率。途中駅から乗ってくる客も多く、最終的にはほぼ満席に。

車内モニター

各車両の前部に取り付けられたモニターに現在の速度が表示されています。暇だったので見ていると、駅間はおおむね130km/h程度で走行していました。

車内の様子

テーブルの裏側には広告が。これは学習塾の宣伝。隣にビュッフェ車両があるとのことだったのでのぞきにいくことに。

ビュッフェ車

ナシゴレンやミーゴレンなどのローカルフードをはじめ、サンドウィッチ、コーヒー、ジュースなどを販売。

ビュッフェスペースの様子

狭いながらも椅子とテーブルも用意されています。

車内販売のナシ・レマ

結局、バナナの葉に包まれたナシレマを購入。RM3也。

タンジュン・マリム駅

ほぼ中間地点のタンジュン・マリム駅。

沿線の風景はとにかく緑が濃いというのが印象的。椰子の木はバンコク周辺のそれよりもかなり大型で、木々の密度も圧倒的に高く、いかにも南国然としています。

タイでも南部のスラータニーあたりまで行くとガラッと雰囲気が変わるのですが、バンコクとは植生もだいぶ違うのでしょうね。

ラワン駅

ラワンという駅を過ぎるとKL近郊という感じが漂いはじめ、列車のスピードも控えめに。定刻通りの12時半にKLセントラル駅に無事到着。

KLセントラル駅

クアラルンプール~イポー間はバスもかなりの本数が運行されていますが、イポーのバスターミナルが市内中心部から離れたところにあるのが難点です。その点、イポーの鉄道駅は街中にあってアクセスが良いので、我々外国人旅行者にも使いやすくおすすめです。

なお、今回自分は切符を窓口で買ったのですが、マレーシア鉄道公社の公式サイトでネット予約することもできるようです。