タイの隔離免除対象、ワクチン接種率重視が鮮明に

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タイは11月から対象国を限定した上でワクチン接種済みの外国人旅行者を受け入れることを発表しましたが、今回対象となった46か国・地域を見てみると、選考基準として感染状況よりもワクチン接種率を重視していることがよくわかるリストとなっています。

バンコクのスワンナプーム空港

タイを訪れる旅行者が多い国(2019年の上位30か国・地域)を例にとると、日本を含む22か国・地域が免除対象となっている一方、インド、ラオス、ロシア、ベトナム、台湾、インドネシア、フィリピン、ミャンマーの8か国は対象外に。

30か国・地域のワクチン接種率は以下のグラフの通りで、この8か国は接種完了率が全て5割未満。日本など対象22か国は全て5割以上と綺麗に分かれています。台湾は1回目接種率こそ高いものの、2回接種済みは25%程度のため今回選外となった模様。

訪タイ旅行者の多い国・地域のワクチン接種率

(※中国は非表示)

接種の進んでいるヨーロッパから27か国も選ばれたことや、東南アジアではシンガポール、マレーシア、ブルネイ、カンボジアがリスト入りし、ベトナム、ラオス、インドネシア、フィリピン、ミャンマーが選外だったというのもこれで理解できます。

訪タイ旅行者がそれほど多くない国の中にはブラジル、ウルグアイ、スリランカのように5割を超えていても対象外になった国もあり、単純にこの要素だけで判断しているわけではないものの、選考材料としてタイ政府がまず接種率を考慮したのは間違いないと思います。