マレーシアのイポー発祥の飲み物にホワイトコーヒー(White Coffee、白珈琲)というものがあります。
19世紀末に錫のブームが起こったイポーでは、中国・海南島や福建省から大量の労働者が鉱夫として流入してきたそうで、彼らが当地に持ち込んだもののひとつがこのホワイトコーヒーだと言われています。
その名を一躍有名にしたのはオールドタウンホワイトコーヒー(Oldtown White Coffee)というチェーン店で、クアラルンプール国際空港などにも出店しているので目にしたことがある方も多いのではないでしょうか(関連記事)。
先日オープンしたばかりのKLIA2内の店舗。
オールドタウンホワイトコーヒーの1号店は現在でもイポー旧市街で営業を続けていて、それが南香(Nam Heong)というお店です。
看板中央にOld Town White Coffeeの文字が。
ではこのお店が最初にイポーでホワイトコーヒーを出した店かというとどうも違うようで、イポー観光局で聞いた話しでは、そのはす向かいにある新源豊(Sun Yuan Foong)というコーヒー店が元祖のようです。
新源豊。隣には暖簾分けしたという新源隆(Sin Yoon Loong)というお店も。
午後のちょうど一番暑い時間帯に訪れたのですが、たいていこういう店は昼間はヒマな男たちの集会場になっています。
店内の様子。
自分も含め、何をするわけでもなくただぼんやりと時間をつぶしているだけ。コピティアムなので食事メニューも豊富で、しばらくイポーに住んで毎日通いたくなります。
旧市街エリアではこの他にも、KEDAI KOPI(マレー語でCoffee Shopの意)の文字に続いて「怡保白珈琲」の看板を掲げている店を何店も見かけました。
南洲白珈琲(Nam Chau)。残念ながらここは閉まっていた。
マレーシアではコンビニなどに行くと缶入りのホワイトコーヒーも売っています。
左がネスカフェ、右はオールドタウンホワイトコーヒーブランド。
でもイポーを訪れる機会があったら缶ではなく、ぜひ老舗コーヒー店に足を運んでみてください。
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