タイ観光局(Department of Tourism)が、2016年にタイに入国した外国人旅行者数統計を発表しています。
昨年は10月にラマ9世国王が亡くなるという出来事があったものの、政治的には比較的安定。また、テロなど治安面での大きな事件もなかったことから外国人旅行者の総数は2015年に比べ1割近く増加し、約3,259万人となっています。
タイの年間外国人旅行者数が3千万人を超えるのはこれが初めてです。
国籍別で最も多かったのはやはり中国人で約876万人。当初は1千万人超えもあるのではとも思われていましたが、タイ政府がいわゆる「0ドルツアー」などと呼ばれる無料ツアーを規制したこともあり結果的には900万人にも届きませんでした。それでも過去最多ということには変わりはなく、昨年日本を訪れた中国人が約637万人ということを考えても、いかにすごい数字なのかがわかります。
日本人旅行者は約144万人。これは2013年の154万人に次いで過去2番目に多い数字で相変わらずのタイ人気の高さが伺えますね。但し、国籍別では中国、マレーシア、韓国に次いで第4位となり、昨年から一つ順位を落としています。
国・地域別のトップ10は以下のような結果に。
国籍別入国者数ランキング(2016年)
順位 | 国・地域名 | 入国者数 | 2015年比 |
---|---|---|---|
1 | 中国 | 8,757,466 | 10.34% |
2 | マレーシア | 3,533,826 | 3.36% |
3 | 韓国 | 1,464,218 | 6.64% |
4 | 日本 | 1,439,629 | 4.19% |
5 | ラオス | 1,409,456 | 15.48% |
6 | インド | 1,193,822 | 11.63% |
7 | ロシア | 1,089,992 | 23.28% |
8 | イギリス | 1,003,386 | 5.89% |
9 | アメリカ | 974,632 | 12.35% |
10 | シンガポール | 966,909 | 3.04% |
(出典: Department of Tourism)
一昨年、国内の経済悪化から急減したロシアからの旅行者が再び上昇に転じ、2割以上増加しているのが目につきます。
タイでは今年末に総選挙が予定されていましたが、2018年以降に再度持ち越しになりました。
タイ、国王の意向で新憲法案修正=総選挙、来年に先送りへ – 時事ドットコム
政局・観光という面から考えれば今年の波乱要素が一つ少なくなったとも言えますが、元々総選挙は昨年中に行う予定だったものなので、結局ずるずると先延ばししているだけという印象も否めませんね。