アジアの麺料理 第4回「クィティウ」

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久しぶりのアジアの麺料理、第4回はカンボジア・プノンペンで食べた「クィティウ」です。

東南アジアの麺料理の多くの例にもれず、これも18世紀後半から19世紀にかけて福建省や広東省から海路でやってきた華僑が伝えた料理で、特にこのプノンペンはタイと同じように潮州からの移民が多く、潮州語の粿條(クイティオ)が元になっています。

クィティウ・サイッコー

第1回で取り上げたフーティウ・ナンバンは、プノンペンから陸路ベトナム南部に伝わった麺料理ではないか、ということを書きましたが、時代は変われどまさにこのクィティウがその原型ということになります。

麺はタイでクイティアオと呼ばれているものとほぼ同じで、米粉から作られた細麺(タイで言うところのセン・レック)。製麺法による分類に従うと、河粉系列に分類することができます。

オルセー

今回食べた店は、オルセーマーケット目の前にあるその名も「オルセー」。雰囲気は完全に安食堂ですが、次から次へとお客が途切れることのない人気店です。

店内の様子

店内の様子。午前と午後で多少メニューが替わるようで、少しわかりにくいですが写真を撮ってきました(クリックで拡大可能)。

午前のメニュー

午前のメニュー。

午後のメニュー

午後のメニュー。

今回食べたのはクィティウの中でも、牛肉と牛肉つみれ団子の入ったクィティウ・サイッコー。上記メニューでは漢字で「牛肉丸粿條」と表記されていますね。

この周辺には中華料理を出す店が多く、少し南側には天后宮(媽祖廟)もあり、今でも中国系住民の多いエリアのようです。

データ

料理名: クィティウ・サイッコー
店名: オルセー (Oreusey)
場所: カンボジア・プノンペンの182ストリート
麺の原料: 米粉
麺の種類: 河粉系列
: 牛肉、牛肉のつみれ団子、もやしなど
値段: 7000リエル