かつてフランスの植民地だった影響でベトナムではパン食が非常にポピュラーなのですが、中でも有名なのはフランスパン(バゲット)に具材を挟んで食べるバインミー(bánh mì)。
今回ホーチミンを訪れた際に市内で最も有名なバインミー専門店の一つ、Huynh Hoa(フインホア)に行ってきました。
場所はニューワールドサイゴンホテル(New World Saigon Hotel)西側のロータリーからレティジエン通り(Lê Thị Riêng)に入り50メートルほど進んだ右手。
店舗自体は間口が狭いためあまり目立ちませんが、営業時間中であれば行列ができているためすぐに気づくと思います。
営業時間は14:30~23:00。
おそろいの薄いクリーム色のポロシャツに白の短パン姿の女性店員たちが、忙しそうに働いていました。
メニューはシンプルにバインミーのみ。料金は3万3千ドン(約160円)。ホーチミンのバインミーとしてはちょっと高めの部類ですね。
フランスパンもどっさりと用意されています。
お店で使用しているハムやパテなどはキロ単位で小売りもしているとのこと。
Huynh Hoaに支店はありません、と書かれた大きな張り紙が目立っていました。ベトナムのことなので、おそらく紛らわしい名前を付けたような店が他にいくつもあるのでしょう。
見ていると、地元の人はまとめ買いをしていく人がほとんど。そのためいちいち計算しなくても済むように、4本ならいくら、8本ならいくらなどと書かれた料金表も貼ってありました。
肉を詰める人、野菜を乗せる人といった感じで各店員が役割分担されています。効率よく流れ作業で次々とバインミーを作っていくため、待ち時間は思ったよりも短かいです。
フランスパンは表面がパリパリ、中はもっちもっちの食感で非常に美味。
メインのハム5種類にそぼろ、コンビーフと肉類がたっぷり入っているのがこの店の特徴ですね。肉の品質自体は正直日本の方が上でしょうが、ここがベトナムということを考えれば十分及第点。
特筆すべきは味のバランスの良さで、大根のなます、キュウリ、香草、ネギ、唐辛子といった他の具材と見事に調和。かなりボリュームがありますが、最後まで全く飽きることなくあっという間に完食。
ここはテイクアウト専門です。持ち帰ってホテルで食べるもよし、あるいは近くの路上カフェで食べるもよし。ただ、できればパンの温かいうちに食べるとより一層おいしさが際立つと思います。
旅行者の多いブイビエン・デタムエリア、あるいはベンタイン市場周辺からであれば十分徒歩圏内ですので、ホーチミンを訪れた際にはぜひこのHuynh Hoa(フインホア)に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。