先日、シェムリアップで電動バイクをレンタルして周辺のアンコール遺跡群を巡ってきました。
料金は1日(24時間)10USドルとちょっと高いのですが、レンタルしてしまえば、それ以上ガソリン代などはかかりませんし、特に暑いこの時期の移動は自転車に比べ非常に楽で快適でした。
基本操作は普通のバイクと同様。一度でも原付などを運転したことのある方であれば、問題なく乗りこなすことができると思います。また、ペダルもついているのでスロットルを回さずに電動アシスト付き自転車として使用することも可能です。
免許不要、ヘルメットを被る必要も無し(希望者にはヘルメットを貸してくれます)というのも手軽で便利でしたね。
レンタル方法
レンタルを行っているのはGreen e-bikeという会社。オフィスはシェムリアップ市内中心部にあり、宿泊していたソマデヴィやパブストリートからもすぐ。
オフィス地図。
サービスを開始したのは2014年4月ということでちょうど1年前ですね。
オフィスの様子。営業時間は7:30~19:00。
レンタルする際に必要なものはパスポートのみ(レンタル中はパスポートを預けることになります)。唯一の条件は16歳以上であること(2017年10月情報更新: 14歳以上から可能になりました)。
まずはスタッフから基本的な操作や充電方法、無料チャージポイントの場所などについての説明があります。
スタッフたち。英語も堪能。
バイクの傷・ダメージなどをチェックし、契約書にサイン。最後に10USドルを払えば手続きは完了。このあたりはレンタカーを借りる場合と同様です。
現在約60台の電動バイクを保有しているとのこと。
操作方法・性能
電動ですのでスターターはありません。キーをオンのポジションにすればそのまま走り出すことができます。最高速度は30km/h、フル充電された状態で約40km走行可能です。
液晶ディスプレイ。
モニタにはスピードメーターやトリップメーターのほか電圧計が表示されていて残りのバッテリーがどの程度なのかを確認できます(バッテリー表示は42V~55Vの間)。スタッフの話では20Km/hくらいで走るとバッテリーの持ちが良いとのこと。
遺跡周辺の道路は舗装されてこそいるものの状態は良くない上に狭くて、20km/hも出せば十分なところが多かったです。
セキュリティ面ですが、自動車と同様にリモコンのセキュリティーアラームが付いていて、バイクを動かすと警告音が鳴るよう設定できます。また、フロントボックスには太いチェーンも入っています。面倒くさいので自分は使いませんでしたが、心配な方はこれも使えばさらに安心。ちなみに、いままで一度も盗難はないとのこと。
排気ガスを出さないということでエコフレンドリーというのも売りの一つ。
充電場所
アンコール遺跡群のいわゆる小回りコースは31kmほど、大回りコースで約38kmということで数字上はどちらのコースでも途中で充電しなくても回れるようになっています。
アンコールトムの南大門。
さすがにベンメリアとかバンテアイスレイ等は無理ですが、ロリュオス遺跡群であれば十分行って帰ってくることができます(但しこのエリアにチャージポイントは無し)。
2015年4月現在、シェムリアップ市内に充電をさせてくれるポイントは10か所以上あるのですが、いざアンコール遺跡群エリアに入ってしまうと3か所しか用意されていない点は注意が必要です。(2017年10月情報更新: この他、アンコールトム内のクリアン付近にある食堂でも何か注文すれば無料で充電させてもらえます)。
レンタル時にチャージポイントの書かれた地図を手渡され、そこに各ポイントの場所・名称が書いてあります。このマップは常に携行しておきましょう。
おすすめとしては、見どころの多いプリアカン前にあるチャージポイント(Tran Preah Khan Restaurant)で充電をし、その間自分たちはのんびりと遺跡見学をするというのが時間の節約にもなり効率がいいです。
プリアカン入口正面の無料チャージポイント。Free Charge Pointと書かれた看板が目印。
30分程度の充電でも2~3kmは余分に走ることができ、最後までバッテリーが持つかどうか心配しながら走る必要もなくなります。
充電を兼ね小休止。
万が一途中でバッテリーが切れても自転車として漕いで進むこともできますし(タイヤが小さいため大変ですが・・・)、普通の家庭用コンセントで充電ができるので、まあ何とかなると思います。
夜はバッテリーを取り外し、ホテルの部屋に持って行き充電できます。6~8時間でフル充電状態となり、これでまた翌朝40km走ることが可能に。
バッテリー。
但しこのバッテリー、重さが18kgもあるので女性一人で持ち運ぶのはちょっと厳しいですね。台車を使うなりホテルスタッフに頼むなりしたほうがよいと思います。
こちらはスラスラン近くのチャージポイント。
まとめ
自分で運転することで各遺跡の位置関係や距離、またその大きさなども実感できますし、南国の林の中を風を切って走るのは本当に気持ちが良かったです。
トゥクトゥクドライバーに気兼ねする必要がなく、自分の行きたい場所を好きな時間だけ見ていられるというのも利点ですね。
最後に注意点・気になった点をいくつか。
・カンボジアは日本と違い車両は右側通行。これは走っているうちにすぐ慣れます。
・電動バイクは1人乗り。グループで行った場合も人数分借りる必要があります。
・電動ゆえに当然エンジン音がしません。クラクションを使ってこちらの存在を知らせましょう。
・サスペンションがイマイチで地面からの振動が結構直に伝わってきます。
・遺跡エリアは携帯の電波の届かない場所も多いです。事前に地図を用意・ダウンロードしておきましょう。
・ある程度大きな遺跡の場合、道標が道路脇に出ているのでそれも参考に。
ニャックポアンまで1kmと書かれた道標。
Green e-bikeには現在約60台のバイクがあるということで当日行ってもすぐ借りられると思いますが、観光シーズンなどで心配な方は事前に予約することもできます。
アンコールワット目指しレッツゴー!
下記公式サイトには詳しい説明も掲載されています。この記事を読んで「電動バイクを借りてみようかな」と考えている方は、一度目を通しておくと良いと思いますよ。