悪名高いラオス・カンボジア陸路国境越え

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先日、ラオス南部からカンボジアに陸路国境越えをしたのでその時の様子を紹介します。なお、国境の状況は変化しやすく、あくまで2018年1月に私が経験した情報であることには留意して下さい。

以前はブーンカム~ドンクラローというメコン川に近い国境も一般的でしたが、現在は13号線を南下したラオス側ノーンノックキエン(Nong Nok Kheane)~カンボジア側トラピアンクリエル(Trapeang Kriel)がメインの国際国境。

ラオス側イミグレの建物
ラオス側イミグレの建物

外国人向けのツアーバスや国際バスなども全てこちらを通るようになっています。また、この国境はラオス側・カンボジア側の両サイドで賄賂を要求されるということでも有名。

試しにグーグルで「Laos Cambodia Border Scam」と検索してみると、体験談や口コミの書かれたページがごまんとでてきます。東南アジアには数多くの陸路国境がありますが、現時点では外国人旅行者から最も評判の良くない国境の一つと言えるのではないかと思います。

立派な免税店の建物
立派な免税店の建物

今回自分もラオスの出国審査場で2ドルを払わされました。「今日は金曜日なので時間外手数料でもないですよね?」、「一体何の料金ですか?」と説明を求めるも、返事は一言「スタンプ代」。領収書を要求したのですが、全く相手にされませんでした。

これを貰うのに2ドル
これを貰うのに2ドル

まあ何はともあれこれでラオスの出国は完了。

カンボジア側へ
カンボジア側へ

次にカンボジアのイミグレショーンに向かうわけですが、建物に入る手前にブースがあり、男が手招きしながら声を掛けてきます。

カンボジアのイミグレの建物
カンボジアのイミグレの建物

ヘルスチェック(健康診断)のため1ドルが必要とのこと。これも事前情報通り。相手にしないでさっさと左手の建物内に行こうとすると、後ろから「ヘルスチェックを受けないと、ラオスに戻ることになるぞ!」という強めの言葉を浴びせてきました。これははったりなので無視しましょう。

カンボジアのビザを持っていない場合、入国審査の建物に入ってまずやることはアライバルビザの取得。この時に手数料という形で正規のビザ代に数ドルが上乗せされるケースが多いようです。

自分は昨年シェムリアップ空港で3年有効のマルチビザを取得済みだったため今回ビザを取る必要はありませんでした。そのためか入国審査場では特に何も言われず、すぐにスタンプを押してもらえスムーズに通過できました。最後にスタンプ代の請求があるかと思ったもののそれも無し。これはちょっと意外。

近くに中国からの旅行者がいたのですが、この人はものすごい大声でカンボジアの入国審査官と何やらやりあっていました(しかもほとんど中国語で)。審査官も頑として受け付けず、パスポートを突っ返されて結局はいくばくかのお金を払っていましたね。

ということで、ラオスからカンボジアに入る場合、考えられるトラップというか注意点は以下の4つ。

・ラオス出国時にスタンプ代という理由で料金を要求される
・カンボジア入国審査場の建物外側でヘルスチェック代を要求される
・カンボジアのビザ取得時に余計な手数料を取られる
・カンボジア入国時にスタンプ代を要求される

反対に、カンボジアからラオスに国境を越えるケースでは、日本人は短期観光の場合はラオスのビザの取得は必要無し、またヘルスチェックも無いため以下の2つということになるでしょうか。

・カンボジア出国時にスタンプ代で料金を要求される
・ラオス入国時にスタンプ代で料金を要求される

いずれも数ドルずつなので金額は大したことはないですし、イミグレで揉めるのも面倒なので周りにいた人たちも最終的にはみんなしぶしぶ払っていました。ただ、気分的には全くすっきりしないですよね。立場の弱い個人旅行者としては、こういった悪習がいつか無くなる日が来るのを待つしかないでしょう。

最後にカンボジアに入国した後の情報ですが、国境ゲートを越えて少し歩くと右手に簡素な家屋が4~5軒並んでいます。これが食堂や旅行会社で、ここでシェムリアップやプノンペンをはじめとしたカンボジア各方面行きのジョイントチケットを購入することができます。

国境ゲートを越えた先には食堂や旅行会社が
国境ゲートを越えた先には食堂や旅行会社が

運行している会社は2社あり、AVT(Asia Van Transfer)とCN(Che Nang Transportation Express)。AVTの方は公式サイトもあって事前予約も可能です。

AVT(Asia Van Transfer)

ただ目的地がどこであれ、国境からのミニバスは一旦ストゥントレンの街中で停車。その後、それぞれの行先のミニバスやバスに乗り換えることになります。

ストゥントレン行きのミニバス
ストゥントレン行きのミニバス

これら店では両替や証明写真を撮ってもらうこともできます。但し、両替については当然レートは良くないです。カンボジアの通貨はリエルですが米ドルも一般に流通しているため、既にドルを持っている方はわざわざここで換える必要はありません。

両替も可能

この時の動画をYoutubeにアップしました。こちらも参考になれば幸いです。

以上、ラオス・カンボジア陸路国境情報でした。