航空券購入時には運賃以外に各種費用が徴収されています。
空港使用料や燃油サーチャージ(燃油特別付加運賃)といったものが代表的で、「往復4万円と書いてあったのに実際に予約してみたら5万円以上になった」などというのはこれら諸費用がプラスされているからです。
では日本~タイ間を直行便で往復する場合、航空会社や利用空港によってどんな費用がどの程度かかるのか詳しく調べてみました(全て2019年6月1日現在のデータ)。
国際観光旅客税
2019年1月7日より新たに創設された税。利用航空会社・利用空港にかかわらず日本を出国する際に一律で徴収される料金。1,000円。
空港使用料・保安サービス料
旅客サービス施設や旅客施設使用料など空港により名称は様々。保安関連サービスの提供に充てるためとして保安サービス料を別途設定している空港もあります。国際線では出国または乗継の乗客が対象。同じ空港でもターミナルごとに料金が異なるケースも。タイ直行便のある日本側の空港の料金は以下の通り。
新千歳 1,030円
成田 2,610円
羽田 2,570円
中部 2,570円 ※
関西 3,040円
福岡 970円
那覇 1,000円
(※中部は2019年9月1日出発分より旅客保安サービス料として340円を徴収。計2,910円に)
新千歳 / 成田 / 羽田 / 中部 / 関西 / 福岡 / 那覇
次にタイ側。日本からの直行便が就航しているタイの空港はスワンナプーム空港とドンムアン空港の2空港のみ。どちらも空港使用料は700バーツ。日本で往復航空券を購入する場合は日本円に換算しての徴収となり額は為替レートにより変動。採用しているレートの違いから航空会社によっても微妙に異なっていて以下の通り。
タイ国際航空 2,420円
ANA 2,420円
JAL 2,420円
ピーチ 2,540円
タイ・エアアジアX 2,360円
ノックスクート 2,449円
スクート 2,449円
タイ・ライオンエア 2,420円
事前旅客情報システム費
事前旅客情報システムとは、出発空港において搭乗した乗客の個人情報を到着空港側に伝えるためのシステム。タイではADVANCE PASSENGER PROCESSING USER CHARGEとして35バーツを徴収。日本~タイを往復する場合は2回分で計70バーツ。航空会社別の徴収料金は以下の通り(日本で往復航空券を購入した場合)。
タイ国際航空 260円
ANA 260円
JAL 260円
ピーチ 260円
タイ・エアアジアX 244円
ノックスクート 244円
スクート 244円
タイ・ライオンエア 260円
国際線利用税
タイで2016年11月に新設された税金で、英語での名称はINTERNATIONAL ARRIVAL AND DEPARTURE FEES。料金は15バーツ。日本~タイを往復すると計30バーツ。航空会社別の徴収料金は以下の通り(日本で往復航空券を購入した場合)。
タイ国際航空 120円
ANA 120円
JAL 120円
ピーチ 120円
タイ・エアアジアX 104円
ノックスクート 104円
スクート 104円
タイ・ライオンエア 120円
燃油サーチャージ
燃油特別付加運賃などとも呼ばれ、原油価格によって変動する料金。航空会社によって料金は異なり、年に数回見直しが行われる。日本~タイ間の直行便を運航している航空会社のうち燃油サーチャージを設定しているのはタイ国際航空、ANA、JALの3社。LCC勢は設定無し。
タイ国際航空 片道31米ドル(往復62米ドル、日本発往復航空券の場合は6,800円)
ANA 片道4,500円(往復9,000円)
JAL 片道4,500円(往復9,000円)
航空保険特別料金
航空券を日本で購入する場合、航空保険特別料金としてANAは1区間につき100円、JALは1区間につき300円を徴収。往復航空券ではANAは200円、JALが600円。
予約手数料
タイ・ライオンエアはAdmin Fee [YR]を設定。日本~タイ路線では片道2,040円、往復4,080円。
まとめ
ピーチを除くLCC勢は航空券を検索した際に諸費用込みのオールイン価格で表示しているため細かな諸費用についてあまり意識することはないものの、一番安いのはタイ・エアアジアXの福岡~バンコク線で諸費用合計は往復4,674円でした。
反対に、一番高いのはJALの関西~バンコク線で往復16,440円ということになりました。