東南アジア各国が水際措置を緩和 日本からの旅行者が隔離なしで入国できるのは?

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欧米に続き、東南アジア各国でもワクチン接種者を対象に水際措置を緩和する動きが広がっています。

プノンペン国際空港
プノンペン国際空港

タイが今月1日から観光客の受け入れを本格的に再開したのを皮切りに、隣国カンボジアは15日に、さらにフィリピンも22日より日本を含む「低リスク」国・地域からの旅行者を隔離不要とすることを発表。

現在、日本からの旅行者が隔離なしで入国でき尚且つエリアを限定せずに国内を移動できるのは東南アジアではこの3か国となっています。条件はそれぞれ以下の通り。

タイ

・ワクチン接種完了済み
・対象63か国・地域に過去21日間以上滞在(該当国リスト
・出発前72時間以内のPCR検査で陰性
・空路限定
・コロナ治療費をカバーする医療保険に加入
・到着時のPCR検査で陰性

タイへの入国に関連する情報 | 在カンボジア日本国大使館

カンボジア

・ワクチン接種完了済み
・到着72時間以内(シンガポール経由便の場合は出発48時間以内)のPCR検査で陰性
・到着時の抗原検査で陰性
・コロナ治療費をカバーする医療保険に加入(推奨)

カンボジア入国時の防疫措置について | 在カンボジア日本国大使館

フィリピン

・ワクチン接種完了済み
・感染リスクが低い「グリーン」国・地域からの旅行者(該当国リスト
・到着から14日目までは症状をセルフ・モニタリング(自己の症状、状況を観る、見守ること)

フィリピンにおける新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の対応について(その178:フィリピン渡航者の検査・検疫規則の変更)(11月18日発表) | 在フィリピン日本国大使館



これ以外にも、マレーシアやベトナムはそれぞれ地域を限定した上でツアー旅行客の受け入れを今月から再開。

2021年11月15日よりランカウイ島トラベルバブル開始 | マレーシア政府観光局
ベトナム 海外観光客試験的に受け入れ 感染再拡大への警戒感も | NHK

さらに、日本からの旅行者はまだ対象外ですが、シンガポールはワクチン接種済みを条件とした相互往来制度(ワクチントラベルレーン)を積極的に拡大していて、開始予定を含めると対象国は既に20か国以上になっています。

Vaccinated Travel Lane (VTL) Overview – SafeTravel

VTLは欧米主要国をはじめ、韓国、インド、インドネシア、マレーシアなどもリスト入りしていて、日本政府がその気さえあればシンガポールとはすぐにでも隔離なしでの相互渡航が可能になるはずです。

日本国内ではこのところワクチン・検査パッケージの実証実験が広く行われています。来年の全面的な「再開国」に向けた実証実験として、まずは対象国を限定した上で旅行者の往来を再開してみるというのも一つの方法ではないでしょうか。

ワクチン接種率はG7トップの水準にまで達し、感染者も最も少ない状況。今後何をもって日本は水際措置を緩和していくのか、その基準・目安だけでも示して欲しいところですね。