先日、マレーシアからインドネシアのスマトラ島まで国際フェリーを利用したのでその様子を紹介します。
文章読むのが面倒くさい方は動画をどうぞ。
フェリーが出ているのはクアラルンプール郊外のポートディクソン(Port Dickson)という港町。クアラルンプール国際空港からは車で1時間ほどの距離に位置しています。私は空港からGrabを利用ましたが、スレンバンで乗り換えればバスのみでのアクセスも可能。
ポートディクソンのフェリーターミナルからインドマルファストフェリー(Indomal Fast Ferry)というインドネシアの船会社が定期路線を運航中。現在はポートディクソン~タンジュンバライとポートディクソン~ドゥマイの2路線。
運航日は両路線共に金・日を除く週5往復。また、同社はマラッカとドゥマイを結ぶ定期便も持っていてこちらは毎日1往復しています。
今回私が利用したのはポートディクソン発タンジュンバライ行きの船。チケットの予約・購入は船会社の公式サイトでも可能ですが(クレジットカードも使用可)、私はWhatsApp経由でコンタクトを取り予約だけを行い、支払いは当日乗船時にしました。
公式サイト: https://www.indomalfastferry.com/
ポートディクソン~タンジュンバライの所要時間は約5時間。一方、ドゥマイまででは2時間半程度。国際航路のため、利用客には出発の2時間前までにターミナルに到着しているようアナウンスしています。
ただ、タンジュンバライを発着するフェリーは日によって運航時間が異なるため注意が必要。これは、タンジュンバライの港が川の河口部に位置しているため水位に応じて時間を調節しているとのことでした。この日は午前10時出航予定。
タンジュンバライまでの運賃は普通席片道180リンギット(約6,100円)、VIP席は195リンギット(約6,600円)。それほど大きな違いはなく今回はVIPを選択。
これに加えて、空港と同様にターミナル使用料が必要で港別の料金は以下の通り(出発時のみ徴収)。
ポートディクソン 25リンギット
マラッカ 28リンギット
タンジュンバライ 95,000ルピア
ドゥマイ 75,000ルピア
また、スーツケースなど大きな荷物は受託手荷物料金がかかり20kgまでは1kgあたり1リンギット、21kg以上は1kgあたり2リンギットが徴収されます。到着時にも荷物の重さをはかり少額を徴収されたのですがこちらについては詳細は不明。
荷物は一旦預けてしまうと航行中は取り出せないため、必要なものは持っているようにしましょう。船内はエアコンがかなり効いているので長袖を1枚出しておくことをお勧めします(私は忘れて半袖シャツ1枚で我慢しました…)。
チケットを購入し、ターミナル内の待合室でしばらく待機。9時過ぎにまずはVIP席の客が呼ばれ出国審査を受けます。その後普通席の乗客という順番。出国審査の前にX線による手荷物検査もありました。
出国審査場を通り抜けると小さな免税店。ぐるっと一回りだけしてフェリーが停泊している桟橋へ。
今回乗船したのはインドマル・インペリアル(Indomal Imperial)という船。
2フロア構造になっていて1階部分は普通席(213席)、2階がVIP席(58席)で計281席。この時はVIP席の乗客は10数名、普通席もガラガラでした。
船内にトイレは1階に3か所、2階に1か所の計4か所。それぞれのフロアに屋外デッキがありアッパーフロアの方がかなり広い造りです。
午前10時20分、定刻より20分遅れて出航。
出航してすぐ、お弁当と税関申告書が配られました。弁当は簡素で見た目もパッとしませんが結構美味しかったです。
インドネシアの税関申告についてはオンラインに一元化されたという情報がありましたが、海路・陸路での入国にはまだ対応しておらずこの時は紙の申告書を提出。
この日は天気も良く波も穏やか。絶好の航行日和。船酔いの心配も杞憂に終わりました。
国際航路ですが船内に免税店は無く、インスタントコーヒーやカップラーメンを売っている程度。料金は共に3リンギット(約100円)でした。
本当に波が静かな日で、客室内の座席に座って目を閉じていると車に乗っているのかと勘違いするほど。到着までほとんど揺れを感じませんでした。
デッキに出て周囲を眺めると、交通の要衝であるマラッカ海峡だけあって、大型タンカーやコンテナ船が行き交う様子が見られます。
午後2時過ぎにはスマトラ島が見えてきました。久しぶりの陸地。
マレーシアとスマトラ島の間には1時間の時差があり、マレーシアの方が1時間進んでいます。スマトラ時間の午後2時20分頃にはアサハン川の河口部分に到達。速度を落とし、川をゆっくりと遡っていきます。
SIMカードはいつも通りahamo。スマトラ上陸前から自動的にインドネシアの回線に接続されるためすごく便利です。
タンジュンバライのフェリーターミナルに着いたのは午後2時50分。
まずは荷物を全て降ろし、それが終わった午後3時10分にようやく下船。預けていた荷物を受け取り、インドネシアの入国審査を受けます。
2024年12月現在、日本人がインドネシアに入国する際にはビザが必要。今回私は事前にオンライン到着ビザ(e-Voa)を取得済み。これ以外に健康申告書(QRコード)と先ほど船内で記入した税関申告書が入国時に必要になります。
入国審査は非常に緩い雰囲気。「おー、日本人か。よくここに来たなあ」といった感じ。
午後3時20分ターミナル外へ。モーターベチャやオジェックなどが待ち構えているので交渉して適当に乗ってもいいですし、配車アプリのGojekやGrabも一部利用可能でした。
6年ぶりのインドネシア、そして初のスマトラ。楽しみです。