ルアンパバーン中心部には古いヴィラが数多く残っていますが、現在それらの一部はリノベーションされ、ホテルやゲストハウスとして使われています。
せっかく世界遺産の町に滞在するのですから、こういった伝統的なスタイルを残す宿泊施設に泊まってみるのもおすすめです。
現存するヴィラを建築様式によって大別すると、伝統的ラオス様式、フレンチコロニアル様式、ラオス・コロニアル折衷様式の3タイプに分類することができると思います。今回はその建築様式別に、印象に残ったホテル・ゲストハウスを幾つか紹介します。
伝統的ラオス様式
3ナーガス (3 Nagas) ☆☆☆☆ 9室
スリー・ナーガス。19世紀末に建てられた伝統的なヴィラのスタイルを継承。全9室という小さな宿だが、現在はフランスの大手ホテルチェーン、アコーがマネージメントを行なっている。
サラ プラバーン (Sala Prabang) ☆☆☆ 29室
メコン川沿いに建つ典型的なラオス伝統様式の建物。前面にピロティとバルコニーを配し、木造の柱や梁でファサードを構成。上に行くほど徐々に細くなっていく柱も美しい。
メコン チャーム ゲストハウス (Mekong Charm Guesthouse) ☆☆ 9室
建材としてローズウッドをふんだんに使用したラオス伝統様式のゲストハウス。簡素な造りながらも丁寧にメンテナンスされていて趣がある。
フレンチコロニアル様式
ヴィラ サンティ ホテル (Villa Santi Hotel) ☆☆☆☆ 20室
市内中心部のサッカリン通りに建つ、かつては王族が所有していた由緒ある建物。1階・2階部分共にアーチを用いたファサードは優雅で、バルコニーやポーチなどクラシカルなコロニアルスタイルを踏襲している。1890年建設。
サイナムカン ホテル (Saynamkhan River Hotel) ☆☆☆ 16室
カーン川沿いに建つ代表的フレンチコロニアル様式の建物。1階に設けられたテラスの雰囲気も良い。1939年建設。
ルアンパバーン リバー ロッジ (Luang Prabang River Lodge) ☆☆☆ 13室
こちらも上とほぼ同様のスタイルを持つ建物。角を切り落としたコーナー部分がエントランスとなっているのもこの様式ではよく見られるタイプ。
ベレリーヴ ブティック ホテル (The BelleRive Boutique Hotel) ☆☆☆☆ 20室
メコン川沿いに建ち、3棟のコロニアルスタイルの建物を持つ人気のホテル。口コミ評価もトップクラスで、雰囲気の良いリバービューレストランもおススメ。
カラオ イン (Le Calao Inn) ☆☆☆ 5室
元々は1904年にマカオ在住の中華系オーナーによって建てられたヴィラ。アーチや装飾用の付け柱など典型的なコロニアル様式を残し、歴史的価値も高い。ただメンテナンスに難があるようで口コミ評価はイマイチ。
アマンタカ (Amantaka) ☆☆☆☆☆ 24室
アマン系列のスモールラグジュアリーホテル。敷地内の手入れの行き届いた広い庭園と優美なフレンチコロニアル様式の建物は市内最高級の名に恥じない。立地はダラ市場近くで中心部からはやや距離がある。
ラオス・コロニアル折衷様式
メコンリバービュー (Mekong Riverview) ☆☆☆ 18室
1階部分はスタッコ仕上げのドーリア式角柱、2階部分は木造の柱・バルコニーで構成するというラオス・コロニアル折衷様式の典型的な建物。バルコニー手摺部分の木組みの装飾も手が込んでいる。
ビクトリア シェントーン パレス (Victoria Xiengthong Palace) ☆☆☆☆☆ 26室
その名の通り、ルアンパバーンを代表する寺院ワット・シェントーン近くに建つ5つ星ホテル。元王室所有のヴィラで、敷地内にはフレンチコロニアル様式の建物も並ぶ。
ロータス ヴィラ (Lotus Villa) ☆☆☆ 15室
メイン通りから1本入った静かな立地に建つヴィラ。バルコニーを支える1階部分の柱には木造の角柱が採用されているものの、付け柱やエントランス部分などに折衷的な意匠が見られる。
ヴィラ センスーク (Villa Senesouk) ☆☆ 19室
ワット・セーン近くにあるラオス・コロニアル折衷様式の建物。木造バルコニーをスタッコ製の角柱で支え、2階は木の丸柱。1階部分には半屋外のテラスが設けられている。