アジア主要通貨の対円為替レートの推移

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ここ数年、円安が進んだことで海外旅行に行く際は以前よりも割高に感じることが多くなりました。そこで、実際に過去5年間でアジア各国の通貨が対円でどの程度変化したのか調べてみました。

Google Financeが提供している為替データ・チャートを使用、各レートは2015年8月28日正午前後のもの。

米ドル・円 (USDJPY)

USDJPY
https://www.google.com/finance?q=USDJPY

約42%の円安 (5年前85.235、現在121.126)

まずは基軸となる米ドル・円から。2010年末以降しばらく80円前後で推移していたものが、2013年以降一気に円安が進んだのは皆さんご承知の通りです。アジアにはカンボジアやラオスなど米ドルが一般に流通している国もあり、それら国の物価も日本人には割高に。

人民元・円 (CNYJPY)

CNYJPY
https://www.google.com/finance?q=CNYJPY

約51%の円安 (5年前12.5364、現在18.9282)

政府による管理フロート制を採用。ドルを基準通貨としている上、2013年までは対米ドルでも緩やかに上昇を続けていたため、今回調査した中では過去5年間で円に対して最も上昇幅の大きかった通貨。今月半ば、3日連続で基準レートの切り下げを行ない株価が急落したのは記憶に新しいところ。

韓国ウォン・円 (KRWJPY)

KRWJPY
https://www.google.com/finance?q=KRWJPY

約44%の円安 (5年前0.0713、現在0.1029)

変動相場制を採り入れていますが、政府による市場介入も頻繁に行われていて、米ドル・円と相関関係の高いチャートになっています。今回調査した中では、この5年間で中国に次いで円に対して上昇した通貨という結果に。

香港ドル・円 (HKDJPY)

HKDJPY
https://www.google.com/finance?q=HKDJPY

約42%の円安 (5年前10.9578、現在15.6114)

若干の変動は許容されているものの、ほぼ米ドルにペッグした固定相場制。対米ドルで円安が進むほど、日本人旅行者にとっては香港の物価高が身に染みてきます。香港ドルにペッグされているマカオパタカも同様。

台湾ドル・円 (TWDJPY)

TWDJPY
https://www.google.com/finance?q=TWDJPY

約41%の円安 (5年前2.6624、現在3.7472)

変動相場制ではあるものの韓国と同様に市場介入にも積極的で、米ドルとの連動性がかなり高い通貨です。チャートを見てもわかるように、対円では5年前に比べて4割程度割高に。

シンガポールドル・円 (SGDJPY)

SGDJPY
https://www.google.com/finance?q=SGDJPY

約37%の円安 (5年前63.002、現在86.330)

こちらもほぼ米ドル・円と似たようなチャートになっています。シンガポールドルは通貨バスケット制を採用しているとのことですが、この動きを見る限りでは米ドルの構成比率(非公表)がかなり高いことがうかがえます。

フィリピンペソ・円 (PHPJPY)

PHPJPY
https://www.google.com/finance?q=PHPJPY

約37%の円安 (5年前1.8882、現在2.5846)

韓国ウォンや台湾ドルほどではないものの、変動相場制を採用している国の中では米ドルとの相関性が比較的高い通貨。2010年から対円で4割弱上昇。但し、対米ドルでは今年に入ってから約5年ぶりに安値を更新するなどかなり弱含んでいます。

タイバーツ・円 (THBJPY)

THBJPY
https://www.google.com/finance?q=THBJPY

約24%の円安 (5年前2.7210、現在3.3708)

実質的な変動相場制を採用。3~4年前は1万円を両替すると4,000バーツ以上になった時期もあったものの、現在は3,000バーツ弱。フィリピンペソと同様に、対ドルでは今年4月半ば以降急激にバーツ安が進み、6年ぶりとなる安値を付けています。

ベトナムドン・円 (VNDJPY)

VNDJPY
https://www.google.com/finance?q=VNDJPY

約23%の円安 (5年前0.0044、現在0.0054)

中国と同様に管理フロート制を採用し、政府が対米ドルでの公式レートを適時決定。このところは中国に追随するような形での通貨切り下げが続いています。ベトナムは街中で米ドルが使用できる場所もあるものの、以前に比べるとずいぶんと減ってきている印象。

マレーシアリンギット・円 (MYRJPY)

MYRJPY
https://www.google.com/finance?q=MYRJPY

約6%の円安 (5年前27.0975、現在28.7492)

通貨バスケット制を採用。マレーシアリンギットは今年8月以降対ドルで急落し、結果として対円でもかなり弱含んでいます。現在1リンギットが28円台にまで低下し、5年前とそれほど変わらないレートに。お隣シンガポールドルに対しても歴史的な安値が続いていて、約17年ぶりに1シンガポールドルが3リンギットを超えているという状況。

インドルピー・円 (INRJPY)

INRJPY
https://www.google.com/finance?q=INRJPY

ほぼ変動なし (5年前1.8211、現在1.8255)

変動相場制を採用。国内市場が大きいだけに、自国の経済状況に大きく影響されるのが特徴で、他国のチャートとはずいぶん異なる動きをしているのが一目でわかります。円に対してもこの5年の間に上下を繰り返していますが、現在は5年前とほぼ同じレートに。

インドネシアルピア・円 (IDRJPY)

IDRJPY
https://www.google.com/finance?q=IDRJPY

約9%の円高 (5年前0.0095、現在0.0086)

変動相場制を採っていて、インド同様に国内経済事情によって為替レートも大きく変動。経済ファンダメンタルズが相対的に弱い点もインドとよく似ています。現状、5年前と比較して対円で弱くなっている数少ない通貨の一つ。

まとめ

円以外のアジアの通貨は米ドルの動きに影響されることが多く、対円でも、ドル円の動きと同様にこの5年間で4割程度割高になったケースが目立ちました。

今回調査した12通貨の中では、唯一インドネシアルピアのみが5年前と比べ円に対して下落。また、インドルピーとマレーシアリンギットについては5年前の水準とほぼ同等にまで近づいています。これら3か国は今日本人が旅行してもあまり割高な印象を感じない、「お得な」旅行先と言えるのかも知れません。

東南アジアの通貨はここ数か月で米ドルに対して急落しているものが多く、現在不安定な状況となっています。一旅行者としては円高方向に進んでくれるのは非常に嬉しいのですが、急激な為替変動は経済や政治の混乱を招く可能性もあり、今後注意して見ていく必要がありますね。

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