日系コンビニチェーンのアジアへの進出状況 2016年版

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日本の大手コンビニ各社のアジアへの出店状況を調べてみました。2013年にも同様の記事を書きましたが、その当時と比較しつつ、この3年間でどのような動きがあったかをざっと見ていこうと思います。

バンコクのローソン108。

現時点での日系大手コンビニ4社のアジアにおける進出国と店舗数は以下の通りです。

セブン ファミマ ミニスト ローソン
中国 2,128 1,501 61 580
韓国 7,709 2,200
台湾 5,018 2,986
タイ 8,510 1,117 39
マレーシア 1,883
シンガポール 468
フィリピン 1,479 120 519 9
インドネシア 189 25 6 37
ベトナム 88 30

※ファミリーマートとミニストップは2015年12月末、セブンイレブンは2015月9月末、ローソンは2015年8月末のデータを使用

日系大手4社全てが進出しているのは中国、インドネシア、フィリピンの3か国ということになりますね。

最大手のセブンイレブンは資本関係を結ばないライセンス契約がほとんどで、直接出資が多い他社と同列で語ることはできませんが、それでもアジア全体の店舗数では他を圧倒。

特にタイで強いのが特徴で、過去3年間だけで1,700店舗以上も増加。また、上記表9か国のうち唯一未進出だったベトナムでも来年1号店をオープンさせる計画となっています。

関連リンクベトナムにセブン‐イレブンが初出店 (PDF)

ファミリーマートはこれまで8千店舗近くを展開していた韓国市場から撤退するという大きな動きがありましたが、それ以外の地域では比較的順調に店舗数が増加。

ミニストップは韓国とフィリピンでの出店数の多さが目立ち、特に韓国については日本国内の店舗数とほぼ同数のレベルにまで達しています。

海外進出が遅れていたローソンは、2013年以降タイやフィリピンに初進出したものの、インドネシアについては3年前に比べ店舗数を減らしています。

4社が揃って未進出なASEAN加盟国はミャンマー、カンボジア、ラオス、ブルネイ。人口や経済状況を考えると、最も可能性が高そうなのはミャンマーでしょうが、地場系との競合や流通などを考えると日系チェーンが店舗数を一気に増やして行けるほど簡単ではないと思います。

【出典】
・セブンイレブン 国内外店舗数
・ファミリーマート 企業情報 – 地域別店舗数
・ミニストップ 店舗数一覧 2015年12月
・ローソン 平成28年2月期 第2四半期決算短信 (PDF)