クアラルンプール国際空港のLCCターミナル、KLIA2をめぐってエアアジアと空港運営会社が再びやりあっていますね。
今回は、エアアジアグループのトニー・フェルナンデスCEOが6月9日に「我々は今後KLIA2をLCCT2と呼ぶことにする」とツイッターで呟いたのが発端。
We also going to start calling klia2 Lcct 2 . So the world knows the best value fares are in Lcct 2 to connect yu to the world.
— Tony Fernandes (@tonyfernandes) 2016年6月9日
それに対して、運営会社のマレーシア・エアポート・ホールディングス(MAHB)は、6月14日に公式サイト上で声明を発表。
「KLIA2は独立した空港ではなくKLIAとKLIA2は一体で管理・開発を行なっている。現在でこそ格安航空会社がメインに使っているが、本来どのようなタイプの航空会社にも適したターミナルであり、LCCTと呼称することに強く反対する」としています。
さらに、エアアジアは以下のような画像を作成し本日より掲載。
LCCT アジアの格安航空会社のハブ、と強調しつつも、カッコつきで「KLIA2としても知られているけどね」と、注釈をつける形にしています。
当初エアアジア側が主張していたLCCT2ではなくLCCTとなっている点が気になりますが、LCCT2とすると、じゃあLCCT1はどこかにあるのか?という話になって、混乱するので訂正したのかもしれません。
エアアジアとMAHBの確執は、2014年まで使われていたかつてのLCCTからKLIA2へ移転する際に空港使用料を増額するかどうかで揉めたのが始まりで、エアアジア側はそれならと自ら専用ターミナルを建設する計画をしていたのですが、国の許可が出ずにあきらめた経緯があります。その後、結局エアアジアは他社より遅れてKLIA2に移転(関連記事)。
また昨年はコタキナバル国際空港の使用ターミナルでもやりあうなど(関連記事)、両社の関係はずっとこんな状態が続いています。
旅行者側にとってみると正直名称はどうでもよく、空港使用料が安く、使いやすい施設であれば、という人がほとんどではないかと思うのですが。
なお、今年3月、同じマレーシアのマリンドエアが使用ターミナルをKLIA側に移転したことで、現在KLIA2はエアアジアグループがほぼ独占使用している状況です。それ以外ではわずかに、タイガーエアとジェットスターアジアのシンガポール線、セブパシフィックのマニラ線、メガモルディブのマーレ線があるのみとなっています。