日本における格安航空会社のシェア 2016年末の段階で国内線は15%、国際線は18%に

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イギリスの航空関連情報会社OAGが、日本における格安航空会社(LCC)の最新状況を分析したレポートを連載しています。

それによると、2016年末時点でのLCCシェアは国内線は15%、国際線は18%に増加したとのこと。さらに、今年末までには国内線・国際線合わせて20%にまで届くのではないかと予測しています(データはいずれも提供座席数ベース)。

Japan January – Low cost finally makes its mark in Japan
Japan January – Domestic Japan – still all about JAL and ANA

OAGの分類では、現時点で日本の格安航空会社はジェットスター・ジャパン、ピーチ、バニラエア、春秋航空日本、スカイマーク、ソラシドエアの計6社。前4社は問題ないですが、後2つがLCCかどうかというのは意見の分かれるところでしょうね。

ただ、OAGだけでなくオーストラリア研究機関であるCAPAもやはりスカイマークとソラシドエアをLCCとして位置付けているため、ここは航空業界では権威のある両社の分類に素直に従うことにします。

フランスやイギリスといったヨーロッパ諸国やマレーシアやシンガポールなどの東南アジアでは既にLCCシェアが4~5割に達している国もあるということで、それらに比べると日本の数値はまだまだ低い水準です。それでも、日本の空に本格的にLCCが飛ぶようになってわずか5年程ということを考えると、順調に拡大していると言えるのではないでしょうか。

日本におけるLCCの提供座席数の変化
LCCによる提供座席数の変化 (OAG公式サイトより)

ただ、国内線においてはLCCはシェアこそアップしているものの、提供座席数では2015年からほぼ横ばい状態。国際線においても中国、韓国、台湾、ベトナム、マレーシアなどのレガシーキャリアが日本発着便でかなりの格安料金を設定しているケースが多く、LCCの魅力の一つである料金的な優位性が薄れているようにも感じますね。

上記2つのレポートでは、航空会社、空港、ルートなどごとに細かな分析もされているので、ぜひ参考にしてみて下さい。