スワンナプーム空港のミッドフィールドサテライト、2020年末に完成予定

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現在、バンコクのスワンナプーム空港を利用すると離着陸の際に滑走路近くで大きな建物を建設している様子を見ることができますが、これがミッドフィールドサテライト(Mifield Satellite)です。

ミッドフィールドサテライト完成予想図
ミッドフィールドサテライト完成予想図(タイ空港公社公式サイトより)

地上4階・地下2階建ての建物で、ボーディングブリッジ(搭乗橋)はエアバスA380に対応したものが8基、それ以外20基の計28基を設置。現在使用中のメインターミナルとは地下を通る全自動無人運転車両(APM: Automated People Mover)で結ばれることになります。



ミッドフィールドサテライトの各フロア構成は以下の通り(2~4階及び地下2階が旅客用フロア)。

4階: 飲食店・ショップ
3階: 出発フロア
2階: 到着フロア
1階: 管理・システム業務フロア
地下1階: 管理・システム業務フロア
地下2階: APM乗降駅

フロア詳細
フロア詳細(タイ空港公社公式サイトより)

Googleマップでも建物の形を確認することができます。

スワンナプーム空港では現在、このミッドフィールドサテライトの建設に加え、既存ターミナル東側部分の拡張工事や航空会社用オフィスビル及び駐車場の新設なども並行して行われていて、これらは2020年末に完工予定。

これによって年間旅客対応能力は現在の4,500万人から6,000万人まで大幅に拡大することになります。但し、同空港の昨年(2018年)の年間利用者数は約6,340万人で、ミッドフィールドサテライトが使われるようになっても混雑解消には程遠い状態だと言えますね。

そのため、同空港では既にターミナル2と第3滑走路の建設も決まっていて、これらは現時点では2022年に供用開始される予定。完工時には年間旅客対応能力は9,000万人にまで増強されることになっていますが、ターミナル2の建設位置を巡っては当初案では乗り継ぎ時の移動距離が長すぎるといった不備も指摘されていて、完成が計画よりも遅れる可能性は高そうです。