東南アジア各国の入国制限・渡航制限状況(6月1日時点)

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東南アジア各国の入国制限・渡航制限の現在の状況をまとめてみました。情報は2020年6月1日時点での現地日本大使館・領事館情報及び外務省海外安全ホームページを基にしています(出典は下部にまとめて表示)。

東南アジアの地図

なお、現在、日本政府はASEAN加盟10カ国のうち、タイ、マレーシア、シンガポール、インドネシア、ベトナム、フィリピン、ブルネイの7か国に感染症危険情報のレベル3(渡航中止勧告)を発出。残りのラオス、カンボジア、ミャンマーの3か国についてもレベル2(不要不急の渡航は止めてください)を発出しています。



タイ

外国人の入国は原則禁止。但し、労働許可証を有する外国人、外交団・国際機関の職員及び政府の代表などに限り健康証明書(出発の72時間以内発行)及びタイ側在外公館発行の許可証の提示で入国可能。また、6月30日までは国際線旅客便の受け入れを停止。

ベトナム

外国人の入国は原則禁止。但し、外交旅券、公用旅券所持者、その他特別な場合(重要な外交活動に参加・従事する外国人、専門家、企業管理者,高技能労働者等)に対しては必要であれば査証を発給。専門家、企業管理者、高技能労働者については居住国の権限ある陰性証明書の提示も必要。ハノイのノイバイ空港、ホーチミンのタンソンニャット空港では国際線旅客便の受入れ停止。

マレーシア

外国人の入国は禁止。例外として、マレーシア国民の配偶者及び子女、永住者、外交官、必要不可欠なサービスに従事する駐在者パス保有者、マレーシア・マイ・セカンド・ホーム(MM2H)パス保有者のみ入国を許可。但し、入国管理局長の事前同意を得ること等の一定の条件を満たす必要があり、入国後は健康診断及び14日間の隔離が必要。6月1日より「到着後の強制隔離の宿泊費用の支払いに関する約定書」の事前提出も必須に。

シンガポール

長期滞在ビザ保有者以外の入国は不可。長期滞在ビザ保有者も入国・再入国には当局の事前承認が必要。承認を得ずにシンガポールに到着した場合はビザの永久剥奪等の処分の対象。労働ビザ及び帯同者ビザ(EP,S Pass,DP等)保有者については現在一部を除きシンガポールへの入国・再入国は許可されない。6月2日以降、航空会社が当局の許可を得ること等の条件の下でチャンギ空港でのトランジットが可能に。

インドネシア

入国には原則としてPCR検査結果陰性の記載のある英文の健康証明書の携行が必要。PCR検査結果陰性の記載のない健康証明書を携行している場合、入国後に隔離施設に移送されPCR検査が行われ検査結果が出るまでホテル等所定の施設で待機。いずれの場合も入国後14日間の自主的な隔離が必要。

フィリピン

日本を含む査証免除対象国からの入国を停止。全ての在外公館における新規査証発給を停止。また、フィリピン人の外国人配偶者・子弟及び船舶・航空機の乗務員を除く全ての発給済みの査証は無効。入国時はPCR検査を受けるとともに、入国から14日間、検疫所に指定された検疫施設にて隔離期間を過ごすことが求められる。PCR検査結果が陰性の場合、自宅隔離とすることも可能。

ラオス

一般人の入国禁止。各種重要事業に従事し、入国する必要がある外交官、専門家、技術者及び労働者を除き、日本を含む新型コロナウイルス流行国から渡航する一般外国人への査証発給停止。入国者は渡航前にラオス外務省から入国許可を得た上で、在外のラオス大使館等で査証を取得し、到着時に所定の健康申告書及び信頼できる医療機関で出発72時間以内に発行された新型コロナウイルス陰性証明書を提出。入国後に政府が指定した場所において検査及び14日間の隔離が要請される。

カンボジア

全ての外国人渡航者に対し査証免除及び観光査証、e-visa、到着査証の発給を停止。入国を希望する場合、海外のカンボジア大使館・総領事館等で事前の査証の取得が必須(発給済みのビザについては引き続き有効かつ国内での延長申請が可能)。入国時には渡航の72時間前以内に滞在国の保健当局から発行された新型コロナウイルス陰性証明付き健康診断書及び保険額が5万米ドル以上の保険証書の提示を義務付け(外交・公用査証保持者、航空機等のクルーを除く)。

ミャンマー

入国する全ての外国人に対して新型コロナウイルス陰性証明書(ミャンマーに向かう航空機出発の72時間以内発行)の提示を義務付け。新規査証発給及び査証免除を6月15日まで一時停止(外交団,国連機関職員,航空機等のクルーは例外あり)。6月15日までの商用旅客航空便の着陸禁止。全ての外国人の陸路での入国を禁止。

ブルネイ

外国人渡航者(永住者を除く)の入国及びトランジットを禁止。観光、留学、扶養家族の査証発給を停止。発給済みのこれらの査証は効力を停止。全ての国・地域からの渡航者に対して指定監視センターでの14日間の隔離を義務付ける。

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出典
タイ、ベトナム、カンボジア、ラオス、ミャンマー: メコン地域におけるCOVID19の状況について – 在タイ日本国大使館 (PDF)
マレーシア: 6月1日以降のマレーシア入国時に必要な手続(2020年6月1日)
シンガポール: 新型コロナウイルスによるシンガポールへの入国制限措置について – 在シンガポール日本国大使館
インドネシア: 新型コロナウイルスに係るインドネシア政府による入国時の措置(インドネシア到着時における検疫の取扱い)
フィリピン、ブルネイ: 新型コロナウイルス(日本からの渡航者・日本人に対する各国・地域の入国制限措置及び入国後の行動制限) – 外務省海外安全ホームページ