創業以来、毎年赤字決算が続いている格安航空会社タイ・ライオンエア(Thai Lion Air)に対し、タイ民間航空庁(CAAT)が業務改善計画案を提出するよう指示しています。
同社は2018年の最終損益で46億3千万バーツ(約160億円)と過去最大の赤字を計上。業績が明らかになっている2015年以降、4年連続の赤字で負債総額も年々増加しています。
2015年 損益▲10億3千万バーツ 負債総額30億1千万バーツ
2016年 損益▲4億4千万バーツ 負債総額43億9千万バーツ
2017年 損益▲15億バーツ 負債総額57億2千万バーツ
2018年 損益▲46億3千万バーツ 負債総額117億1千万バーツ
資本に対する負債比率も改善しておらず、こういった状況が続けば突然の運航停止など利用者に損害が及びかねないとの恐れからCAATが今回の勧告に至ったようです。
タイ・ライオンエアは2013年末に設立された新興航空会社で、現在、ボーイング737及びエアバスA330の計36機を保有。路線・便数を急拡大させていて、日本へも既にバンコク・ドンムアン空港発着で成田、関西、中部、福岡の4路線を運航中です。
タイの航空業界ではこれ以外にも、フラッグキャリアのタイ国際航空(Thai Airways International)やノックエア(Nok Air)も経営不振が続いていて、収益改善が急務となっています。
関連リンク: タイ航空、235億円の最終赤字 4~6月期 :日本経済新聞