桃園国際空港と台北市内を結ぶMRT空港線がついに開通しました。今回台湾入りした際に早速利用してみたのでその様子を紹介したいと思います。
当日は午後1時半過ぎに第1ターミナルに到着。

到着出口の案内表示に「桃園機場捷運」の文字を発見。両替などを済ませた後、表示に従って左手へ向かいます。
案内表示や立て看板がそこかしこにあるため、迷う心配もありません。出発カウンターの並ぶエリアを通り抜け、ターミナルの反対側へ。
ここでも案内通りにエスカレーターで地下へ降ります。英語表記ではTaoyuan Airport MRTというのが目印。

まだ正式開業前の試乗段階だったため、この時点では実際に乗れるのかどうかわかりませんでした。とりあえず改札まで行ってみることに。
時刻は午後1時50分。試乗に必要な整理券を配布していてもよさそうな時間帯でしたが、改札周辺は人もまばら。

もうダメかなと思いつつ、一応近くにいた係員に「これからMRTに乗りたいんですけど」と英語で尋ねると、「そこのスタッフから整理券貰って下さい」と流ちょうな日本語が返ってきました。

指差された方をよく見ると自動券売機の横にスタッフが手持無沙汰な様子で立っていました。周りに乗客らしき姿も無かったので、それとは全く気付かず。
再度改札に向かうと「悠遊カードは持ってますか?」と聞かれ、持っていますと言うと、「無料ですけどタッチしてから入場して下さい」とのこと。
改札を抜け、さらにエスカレーターで階下へ降りるとそこがプラットホーム。位置的には地下2階ということになります。ようやくここにきてたくさんの人が電車を待っている光景を目にすることに。

このMRT空港線、東側の終点は台北駅ですが、空港から反対側にも路線が伸びていて、南にある中壢まで延伸される予定となっています(現時点では途中の環北駅まで開通済み)。
すぐに台北駅行きの電車が到着。車内には既に多くの乗客がいて座る場所はありませんでした。タダなのだから仕方がないですね。
空港~台北駅間には直達車(急行)と普通車(各駅停車)という2種類の電車があります。今回は確認しないで乗ってしまいましたが、これは各駅停車の方でした。

午後1時55分に第1ターミナル駅を出発。A12と番号が振られているようにここから台北駅までは全12駅。第2ターミナルはA13。
直達車の停車駅は、空港第2ターミナル、空港第1ターミナル、長庚医院駅、新北産業園区駅、台北駅の計5か所のみ。
車内では中国語と英語の2か国語で案内アナウンスが入ります。車内表示も中国語(繁体字)と英語の2種類。
ドアの脇にはスーツケースなどの荷物を置くことのできるスペースも用意されていました。
長庚医院駅(A8)で停車した際にホームの反対側に直達車が入ってくるのが見えたので、乗り換えることに。この時点で時刻は午後2時12分。

直達車の座席は横並びのクロスシート。ロングシートタイプだった普通車とは座席配列も異なっていました。
こちらも当然のように通勤電車並みの混雑状態。約20分ほどこの直達車に乗ってMRT台北駅に無事に到着。時刻は午後2時35分。空港第1ターミナルから約40分かかった計算です。最初から直達車を利用した場合の所要時間は35~36分程度になるようです。
桃園MRT空港線が2017年3月2日より正式開業、台北市内までわずか36分で片道160台湾ドル | MONOLOG.

出るときもカードをサッとかざして通過。
この路線が開通したことで、台北駅、空港ターミナル1、空港ターミナル2、エアポートホテル(ノボテル台北桃園国際空港)、高鉄桃園駅などが1本の路線で結ばれたことになります。これまでと比較すると空港アクセスが格段に便利になりましたね。
空港~台北市内間の所要時間が短縮されるということに加え、バスでの移動とは違って渋滞を心配する必要がないというのも大きな利点です。
また、移動時間が読めるということで、桃園空港でのトランジットの際にも思い切って台北まで出て、食事をしたり買い物を楽しんだりといったことが今まで以上にできるようにもなると思います。
今回は無料の試乗期間中ということで車内は非常に混雑していましたが、3月2日の正式開業以後は直達車であればゆったりと座って台北市内に向かうことができるのではないでしょうか。
桃園機場捷運公式サイト: http://www.tymetro.com.tw/
なお、MRT空港線の改札を出てから上記写真の台北駅メインホールまではゆっくり歩いても5~6分程度でした。