3月10日にエチオピア航空の旅客機が墜落したことが明らかになりましたが、機材が昨年10月に墜落したライオンエアと同じボーイング737MAX8型機だったことが注目を集めています。
両者の直接の事故原因がこの機種の特性に由来するものなのかは今後の調査が待たれるところですが、わずか半年で2回目の墜落事故という衝撃は大きく、詳細が明らかになるまでは737シリーズとしては最新鋭機となる737MAXの安全性が疑問視されるのは仕方がないところでしょうね。
製造元のボーイング社が公表しているデータによると、2019年1月時点で737MAXは世界中の航空会社から5千機以上のオーダーを受けているとのこと。
Boeing 737: Orders and Deliveries (updated monthly) – The Boeing Company
日本国内ではまだ運用している航空会社は無いもののANAが導入を決定。
現時点で737MAXを運用しているアジアの航空会社はどの程度あり、またそれぞれ何機保有しているのか気になったので調べてみた結果が以下の通りです(リース会社を除く)。
中国
中国南方航空 24機
中国国際航空 15機
海南航空 11機
上海航空 11機
厦門航空 10機
山東航空 7機
深圳航空 5機
中国東方航空 3機
雲南祥鵬航空 3機
昆明航空 2機
福州航空 2機
奥凱航空 2機
九元航空 1機
インドネシア
ライオンエア 10機
ガルーダ・インドネシア航空 1機
シンガポール
シルクエアー 6機
インド
スパイスジェット 13機
ジェットエアウェイズ 8機
韓国
イースター航空 2機
モンゴル
MIATモンゴル航空 1機
タイ
タイ・ライオンエア 3機(MAX9)
(データ参照: planespotters.net)
国別では中国の航空会社が最も多く、特に中国南方航空は最大の24機を保有。
3月12日追記
中国、国内航空各社にボーイング737MAXの運航停止を命令 | ロイター
インドネシア、ボーイング737MAXの運航停止命令-墜落事故受け – Bloomberg
上記リストのうちタイ・ライオンエアのみ胴体の長い737MAX9型機で、残る航空会社は全て墜落機と同一の737MAX8型機ということになります。
タイ・ライオンエアはバンコク(ドンムアン)発着の日本路線のうち中部線と福岡線でこの機材を運用中。3月28日就航予定の関空線でも使用する予定です。
また、デリバリーされていない受注段階のものとしてはベトナムのLCCベトジェットエアが100機の大型オーダー(MAX8およびMAX10)をしているのが目立ちますね。
Boeing, VietJet Sign Agreement for 100 737 MAX Airplanes