タイの格安航空会社は現在6社 それぞれのシェアは?

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タイ民間航空庁(CAAT, Civil Aviation Authority of Thailand)が、格安航空会社に関する2018年の統計を公表しています。

タイのLCC市場について
タイ民間航空局facebookページより

タイのLCC市場の特徴は地場系だけでなくマレーシア、インドネシア、ベトナム、シンガポールでそれぞれLCCとしてトップシェアを誇る航空会社(エアアジア、ライオンエア、ベトジェットエア、スクート)が参入しているという点で、まさに東南アジアにおけるLCCの主戦場と言ってもいいのではないかと思います。

現在タイにはLCCが6社あり、そのうち国内線には4社が、国際線は全6社が路線を運航中。2018年における航空会社別のそれぞれのシェアは以下の通りとなっています(国際線についてはタイ国籍以外のLCCのデータは除外)。

国内線

タイ・エアアジア (Thai AirAsia) 43%
ノックエア (Nok Air) 25%
タイ・ライオンエア (Thai Lion Air) 25%
タイ・ベトジェットエア(Thai Vietjet Air) 7%

タイ・エアアジアが市場の4割以上のシェアを占め、タイ・ライオンエアとノックエアが2番手。最後発のタイ・ベトジェットエアはまだ1割に届いていません。

国際線

タイ・エアアジア (Thai AirAsia) 50%
タイ・ライオンエア (Thai Lion Air) 23%
タイ・エアアジアX (Thai AirAsia X) 12%
ノックスクート (NokScoot) 8%
ノックエア (Nok Air) 6%
タイ・ベトジェットエア(Thai Vietjet Air) 1%

タイ・エアアジアが5割、中長距離を担当するタイ・エアアジアXも1割以上のシェアを獲得。2社合計で62%、エアアジアグループとしては全体の3分の2に迫る勢いです。

合計

タイ・エアアジア (Thai AirAsia) 45%
タイ・ライオンエア (Thai Lion Air) 24%
ノックエア (Nok Air) 21%
タイ・ベトジェットエア(Thai Vietjet Air) 5%
タイ・エアアジアX(Thai AirAsia X) 3%
ノックスクート (NokScoot) 2%

エアアジアグループは地元マレーシア以外に東南アジアではタイ、フィリピン、インドネシアの3か国で航空会社を展開しています。フィリピンではセブパシフィック、インドネシアではライオンエアというそれぞれ強力なライバルが存在しているためシェア拡大に苦労しているものの、ここタイでは断トツでトップシェアを維持。

数年前まではノックエアがタイ・エアアジアに次ぐ2番手で、特に国内線はこの2強でシェアを分け合うという感じだったのですが、タイ・ライオンエアやタイ・ベトジェットエアという新興LCCの登場によって割を食う形となり、現在はタイ・ライオンエアに抜かれ3番手に後退してしまいました。