タイ国際航空、更生手続き開始が決定 再建に向けまずは第一歩

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タイ中央破産裁判所は、経営破綻したタイ国際航空(Thai Airways International)の会社更生手続き申立てを9月14日に受理したことを発表。

タイ国際航空

今後、同社は機材・人員の削減を含む具体的な再建計画案を作成することになりますが、金融機関など主要債権者に対しては大幅な債権放棄を求めていくものとみられます。

Thai Airways Gets Court Approval for Debt Restructuring Plan – Bloomberg



地元メディアの報道によると、リストラ策としては現在グループ全体で約2万1000人いる従業員のうち3~5割を削減する案を検討。保有機材も3割程度減らす計画とのこと。

また、創業以来赤字決算の続いている子会社タイ・スマイル(Thai Smile)の処遇についても近いうちに決断を迫られることになります。同社は今年までに累積で80億バーツ以上の損失を積み上げ親会社の足を引っ張る形となっていて、タイ国際航空との合併、あるいは売却や解散を選択する可能性も。

会社更生計画案の提出期限は3か月以内。実際の再建化は債権者集会で承認を受けたのちに開始するため、本格的に実行されるのは早くても来年以降になります。

タイ国際航空の累積赤字は今年6月末時点で約3,322億バーツ。日本円にすれば1兆円以上の巨額な負債を抱え、今年5月に経営破綻しました。