アジアの麺料理 第5回「ブンチャー」

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週末恒例アジアの麺料理、第5回はベトナム・ホーチミンで食べたブンチャー(Bún chả)です。

ブンチャー・ハノイとも呼ばれることからもわかるように、元々はハノイの名物料理ですね。

ブンというのは中国語の粉(フェン)から派生した言葉で、米粉から作られた断面の丸い麺。製麺法による分類に従うと、押しだし麺に分類することができます。

チャーは炙った豚肉、ということで、ブン、豚肉、ハーブ類などを未熟なパパイヤの入った甘酸っぱいヌックマムベースのたれにつけて食べる、一種の「つけ麺」です。

ブンチャー・ハノイ

ブンは生乾きの状態で市場に出荷されるのが一般的ですが、製造工程で明らかなように製麺所で麺を作るときにすでに加熱されているため生麺というわけではありません。

製粉する前に米をしばらく水に漬け、軽く発酵させるのも特徴で、原料、製麺方法、見た目共に、タイのカノムチーンやラオスのカオプン、カンボジアのノムバンチョックとほぼ同じものだと言えます。

また、ブンチャーと言う料理自体は歴史の浅いものでしょうが、ブンという麺そのものはフォーと同様に、東南アジアで麺料理が一般に普及する19世紀以前からベトナムにあったと考えられています。

今回食べたお店は、1区北部のグエンティミンカイ通り沿いにあるクアンネム(Quan Nem)。

クアンネム

冷房の効いた清潔なレストランで、サイドメニューとして、カニの揚げ春巻き(Nem Cua Bien)なども絶品です。

カニの揚げ春巻き
カニの揚げ春巻き、ネムクアビエン。

クアンネム
クアンネム入口。

データ

料理名: ブンチャー (Bún chả)
店名: クアンネム (Quan Nem)
場所: ベトナム・ホーチミン1区のグエンティミンカイ通り
麺の原料: 米粉
麺の種類: 押しだし麺系列
: 豚肉、豚肉団子、各種ハーブ類など

グエンティミンカイ通り
お店のあるグエンティミンカイ通りの様子。