今年最初の「アジアの麺料理」。9回目となる今回は、タイ・バンコクのバミーナーム(บะหมี่น้ำ)を紹介します。
バミーというのは福建語の肉麺(バッ・ミー)が語源の、小麦粉を原料とする麺料理。ナームというのはタイ語で「水」、つまり汁有りという意味です。
数あるタイの麺の中でも日本のラーメンに最も近いタイプの麺料理ではないでしょうか。油そばのような汁無しタイプも一般的で、こちらはバミー・ヘーンと呼ばれています。
東南アジアは中国の福建・広東省あたりからの移民が多かったため、それら地域で食べられていた米粉の麺が最初に広まっていったのですが、時代が下るにつれ、華北で一般的だった小麦の麺も華南で食べられるようになり、後にタイなどにも徐々に伝播していったと考えられています。
ただ、タイでは古くから米の栽培が行なわれていた一方、高温多湿なその気候は小麦の栽培には向かず、今でも麺といえば米を原料とするもののほうが一般的です。
今回訪れたのは、スクンビット・ソイ26にある有名店のルンルアン(Rung Ruang)。創業50年以上という老舗で、最寄り駅のBTSプロンポン駅からは徒歩5、6分です。
店内の様子。
メニューはシンプルにこれだけ。麺類は全種類均一料金で、普通が40バーツ、スペシャル(大盛り)が50バーツ。
15バーツとなっているのは魚を揚げたもの。これもルンルアンの人気メニューで、クリスピーな食感が評判です。
下の2段は飲み物。オーリアン(烏涼)、ナム・ラムヤイ(龍眼ジュース)、ナム・ケックフアイ(菊花水)が各10バーツとなっています。
バミーは細めのちぢれ麺が一般的。
具はお店によっても違いがありますが、ここは豚肉、フィッシュボール(魚のつみれ)、ハツ、レバー、豚ひき肉などを使っていました。
データ
料理名: バミー・ナーム (bamii nam, บะหมี่น้ำ)
場所: タイ・バンコクのスクンビット・ソイ26
麺の原料: 小麦粉
麺の種類: 切り麺系列
具: 豚肉、魚のつみれ、ハツ、レバー、豚挽き肉、ネギ、揚げにんにくなど
店名: ルンルアン(Rung Ruang, รุ่งเรือง)