タイ国際航空の経営状況に運輸副大臣が懸念を表明

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タイ国際航空(Thai Airways International)は2019年上半期決算で60億バーツ(約210億円)以上の損失を計上。年間の最終損益は昨年に引き続き100億バーツ(約350億円)を超える大幅赤字となる可能性が高まっています。

タイ国際航空の機体

こういった状況を受け、今週水曜日、タウォーン運輸副大臣がタイ国際航空の経営状況に懸念を表明。

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これに対しタイ国際航空社のスメート社長はすぐさま反論し、同社の資金流動性に問題は無くキャッシュフローは「健全」だと主張しています。

但し、予定されていた航空機38機の購入計画については内部からも見直しを求める声が出るなど厳しい状況にあることは明確で、結局、運輸省とタイ国際航空の間で今月10日に会談が設けられ意見を交換することになりました。

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タイ国際航空は2013年に経営状況が悪化したことを受け、リストラなどによる再建化を推進。2016年には収支が一旦プラスなるなど改善傾向がみられましたが、2017年からは再び赤字に転落しています。

タイ国際航空の最終損益推移(2013年~2018年)
2013年 損益▲120億4,700万バーツ
2014年 損益▲156億1,200万バーツ
2015年 損益▲130億6,800万バーツ
2016年 損益△1,500万バーツ
2017年 損益▲21億700万バーツ
2018年 損益▲116億3,000万バーツ

タイではノックエア(Nok Air)やタイ・ライオンエア(Thai Lion Air)も業績不振に陥っていて、航空業界全体が先行き不透明な状態になってきています。

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