円高ドル安が進行 バーツに対しても1年2か月ぶりの高値水準

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昨日の為替市場ではドル売り・円買いが進み、取引中には一時1ドル104円台をつけるなど円高の流れが加速しています。

下のドル円チャートを見てもわかるように、昨年9月以降は緩やかな円安ドル高のトレンドが続いていたものが2月20日に112円台を付けたのを境に反転。ここ2週間で一気に約7円も円高に振れ、現在の市場の不安感を表しているかのような荒っぽい値動きをしているのが印象的です。

USDJPY (TradingView.comより)
USDJPY (TradingView.comより)


一時は、有事の際の円買いは終焉か?などとも言われていましたが、今回の相場をみると依然としてリスク回避のために円を買う動きは続いているようです。

この円高ドル安の影響を受け、円・タイバーツの為替レートも急騰。昨日は、2019年1月以来となる1円0.295バーツを上回り、節目である0.3が目前に迫る展開となっています。

JPYTHB (TradingView.comより)

バンコク市内での両替レートを見ても、年初には1万円を両替して2,750バーツ程度だったものが、現在は2,970バーツにまで上昇。わずか2か月で約8%という大きな上昇幅となっています。

為替市場において円とタイバーツの直接取引というものは無いに等しく、基本的には円・ドルとドル・バーツを掛け合わせた合成通貨ペア(クロス円)に過ぎないわけですが、1月末にドル高バーツ安が進んだ際はドルが他の基軸通貨である円やユーロに対しては目立った値動きは見せず、純粋にバーツが売られることで生じたものでした。

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それに対して今回のケースでは、ドル・バーツの為替レートは今週1ドル31バーツ台半ばで大きな変化は無く、円買いに主導される形で結果として円・バーツのレートが上昇したということが言えますね。