「タイは、若いうちに行け」

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この言葉にぴんときた方、30代半ば以上でしょう(笑)。

今から15年以上前の1996年~1997年、タイ国際航空が俳優のいしだ壱成を起用して大々的にキャンペーンを打ったときのキャッチコピーが、この『タイは、若いうちに行け』でした。

先週末、懐かしいポスターを何枚か見つけたのでご紹介。まずは屋台編。

屋台編

次いで機内編。

機内編

最後にムエタイ編。

ムエタイ編

実際にはこれに続いて「タイ焼きの女」というのもありました。これらはコピーライターである神谷幸之助氏の作品ですが、当時のキャンペーンのターゲットが「若者」と「女性」だったことがよくわかります。

以前はタイというと若者や女性には全然人気がなかったんですね。行くのはおじさんか少数のバックパッカーぐらいで。

タイ国際航空はそのイメージを何とか変えようとかなり注力していたようで、一連のテレビコマーシャルやら広告やらを頻繁に見かけました。

そのおかげもあってか、このキャッチフレーズやCMで使われた「タイゆけばぁ~」というセリフは今でも結構印象に残っています。自分以外にも覚えている方も多いのではないでしょうか?

調べてみると、1996年というのはちょうど電波少年で猿岩石のヒッチハイク旅が始まった年。沢木耕太郎の「深夜特急」がテレビドラマ化されたのもこの年でした。

このあたりからタイのイメージも徐々に変わってきたような気がします。

普通の大学生が春休みや夏休みにバックパックを担いでカオサン通りに行くようになり、プーケットをはじめとする南タイのリゾート地が注目されはじめ、タイ料理やタイマッサージ、女性向けのスパなんかもポピュラーになっていった時代です。

あれから十数年を経て、昨年タイを訪れた日本人は137万人を超え過去最高を記録しました。

タイ人の訪日ビザが免除され、ガパオライスなんてものが日本の大手弁当チェーンで売られるようになるなど、当時を思うとまさに隔世の感があります。

来年には日・タイ間が格安航空会社(LCC)で結ばれることになりそうですし、今後もタイという国は「若者」にとって身近な国であり続けるのではないでしょうか。

2014年9月追記: おそらく神谷幸之助氏ご本人だと思うのですが、当時のCM動画をYoutubeにまとめてアップして下さっているのでリンクしておきます。こんなにたくさんのパターンがあったとは知りませんでした。