このところ下落基調にある原油価格ですが、これに伴って各航空会社の燃油サーチャージも今後安くなっていきそうです。
アジア地域において燃油サーチャージはシンガポールケロシン市場価格を基に算出されていますが、9月はじめには1バレル当たり120ドル前後だったものが先月末時点では90ドル台半ばにまで下がっています。
JALやANAは2015年2月~3月発券分の燃油サーチャージを今年10月~11月のシンガポールケロシン価格平均値から算出していて、下記の適用条件表によると両社共に現在よりも1段階下のレベルに到達するのは確実となりました。
正式発表されるのは12月半ば以降ですが、2ヶ月平均が100ドル程度にまで下落しているので、表を見るとさらにもう一段下のレベルまでギリギリ届くかどうかというところまできていることがわかります。
JALの区分を例にとると、現行の燃油サーチャージはゾーンFに当たり、日本~タイ間だと片道10,500円。
路線 | ゾーンD | ゾーンE | ゾーンF |
---|---|---|---|
日本~韓国 | 1,000 | 1,500 | 2,000 |
日本~台湾、香港、中国 | 3,500 | 4,500 | 5,500 |
日本~ベトナム、フィリピン | 4,000 | 5,000 | 6,500 |
日本~タイ、マレーシア、シンガポール | 6,500 | 8,500 | 10,500 |
日本~インドネシア、インド | 8,500 | 11,000 | 13,500 |
2015年1月発券分まではこの料金が適用されることは決まっていますが、2015年2月~3月発券分は片道8,500円になるのは確定的で、その下の6,500円の可能性も。往復で考えると現在より最低でも4,000円は安くなることになります。
JALより公式アナウンスがあり、これまでよりも2段階引き下げられ、2015年2月1日発券分からは「ゾーンD」が適用されることが決定しました。 (2014年12月11日追記)
先日OPECが原油の減産見送りを決めたばかりということもあって今後すぐに原油価格が上昇することは考えにくく、12月~1月の価格を基にする来年4月~5月発券分も、2月~3月発券分と同様かさらに安くなる可能性が高いと思います。
他の航空会社を見ても、タイ国際航空やベトナム航空は同様に来年2月から引き下げ、一方3ヶ月毎の見直しを採用しているシンガポール航空やガルーダ・インドネシア航空などでも2015年4月発券分より値下げという形になりそうです。
円安によって現地での滞在費は相対的に高くなってしまいましたが、燃油サーチャージの値下げは素直に歓迎したいですね。