ベトナム観光総局(Vietnam National Administration of Tourism)が今年1月~11月までの外国人旅行者統計を発表しています。
それによると、11月までにベトナムを訪れた日本人旅行者数は676,991人(推計値)で、1か月を残した段階で既に昨年の数字を上回り、過去最高を記録したことがわかりました。
昨年同期に比べ10%以上増加という大きな伸びとなっていて、年間では70万人を突破するのは確実。最終的には73万人前後にまで到達するものと予想されます。
2010年以降にベトナムを訪れた日本人旅行者数、および伸び率は以下の通り。
年 | 旅行者数 | 前年比 |
---|---|---|
2010 | 442,089 | +24.0 |
2011 | 481,519 | +8.9 |
2012 | 576,386 | +19.7 |
2013 | 604,050 | +4.8 |
2014 | 647,956 | +7.3 |
2015 | 671,379 | +3.6 |
2016 | 676,991* | +10.5* |
(*2016年は11月までの数字)
出典: Vietnam National Administration of Tourism
年によって伸び率に差はあるものの、毎年順調に増加していることがわかります。
東南アジア諸国のうち、日本人旅行者の多い国はここ数年タイ、シンガポール、ベトナムの順となっているのですが、最近のベトナム人気の高さを考えると、近いうちにシンガポールを抜きベトナムが2番目となるのも時間の問題ではないかと思います。
ベトナムをタイと比較した場合、タイではこのところ毎年のように政治的な混乱が生じ、それによって旅行者数が増減しているのに対し、ベトナムは共産党による一党独裁ということもありますが、政治的に安定しているということが観光面でもプラスに働いていますね。
また、治安面もこのところずいぶん改善したように感じますし、テロということを考えても東南アジアでは最も危険度の低い国のひとつではないでしょうか。
ただ、タイと異なり、現在、日本~ベトナム間には格安航空会社の直行便は未就航で、唯一バニラエアが台北経由便を運航しているのみです。
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隣国の韓国の場合、ソウルや釜山からハノイ、ホーチミン、ダナンなどの主要都市へLCCによる直行便が飛んでいます。さらに12月13日からはベトジェットエアがソウル(仁川)~ハイフォン線を開設することも決まっているなど、旅行者の選択肢という点では日本よりかなり恵まれた環境です。
実際、今年11月までにベトナムを訪れた韓国人旅行者は約139万人と日本人の倍以上という凄い数で、日本~ベトナム間もLCCによる直行便の就航が実現すれば、さらに旅行者数の増加に弾みがつくのではないかと思います。
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