メーターがどんどん上がるバンコクの「ターボメーター」タクシーの動画が話題に

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運賃メーターがすごい勢いで上がっていくバンコクのタクシーを撮影した動画が話題となっています。

タイでは違法に改造されたこの手のメーターのことをターボ・メーター(turbo meter)と呼び、以前から問題となっていましたが、この動画でもわずか30秒ほどの間に95バーツから113バーツまであっという間に上昇していく様子が映し出されています。

Khaosod English – WATCH AS THIS BANGKOK TAXI METER GOES TURBO MODE (VIDEO)

正規の運賃体系では、バンコクのタクシーは初乗り(1km)が35バーツ。その後10kmまでは約363メートルに2バーツずつが上がっていく計算。

上記動画はバンコク郊外ラムカムヘーン地区の一般道を走っているものだそうで、高速道路を走っているわけでもなく、またほとんどスピードも出ていないため明らかにターボメーターの類でしょうね。

乗客のタイ人女性が、「あっという間に100バーツになっちゃった」とか「毎日タクシーに乗っているけどこんなに高いことはない」などと訴えていますが、男性ドライバーは「このメーターは自分で付けたわけじゃない。政府から正式に与えられたものを使っているだけ」と言ってしらを切っています。逆上されても怖いでしょうから、女性がかなり丁寧な口調で話しているのも印象的です。

2017年3月20日追記: その後、同タクシードライバーには罰金が科せられたとのこと)

newsclip – 秒速で運賃上昇 バンコクのタクシー運転手に罰金

幸い、自分はこれまでこの手のターボメーターのタクシーに出会ったことは無いと思っているのですが、ここまで酷くないものだったらもしかしたら気付かずに乗っていたということは十分考えられます。

悪評が高いバンコクのタクシーを避けるためにも、最近はスワンナプーム空港からは極力エアポートレールリンク(電車)を使って市内に入るようにしています。ドンムアン空港からだと仕方なくタクシーを使うことが多いのですが、ぼったくられることはないにしても、とにかく態度・愛想が悪いドライバーが目立ちますね。

行き先を伝えても返事さえしない、こちらがタイ語を理解するとわかると「メーターだと儲からねえんだよなぁ」とあからさまに不満・不平を漏らすなど、バンコクに着いて早々に気分を害することが日常茶飯事です。市内を流しているタクシーにはそれほど悪い印象はないのですが、空港から市内へ向かうタクシーにはとにかくいい思い出がほとんどありません。

バンコクのタクシー
バンコクのメータータクシー

こういう状況は数年前よりもさらに悪化している気もします。以前調べてみたように、バンコクのメータータクシーは周辺他国と比較しても安価で、特に長距離だと儲からない運賃体系です。バンコクの物価上昇に対してタクシー運賃が安すぎるのもサービスが向上しない原因の一つだとは思います。

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ただ、こういう経験を頻繁にした乗客にとってみれば、タクシーを避け、GrabやUberといった配車サービスを選択するというのも当然の流れですよね。

これまでにバンコクだけでなく、プノンペンでも、ヤンゴンでも、マニラでも、ホーチミンでも、クアラルンプールでもタクシーは何度も利用してきましたが、その中でもバンコクのタクシードライバーの態度の悪さ・横柄さはかなり上位にランクするというのが最近の個人的な感想です。