ジャカルタのガンビル駅からバンドンまで移動するのにアルゴ・パラヒャンガン号(Argo Parahyangan)という列車を利用しました。
この列車は通常エコノミー(Ekonomi)とエグゼクティブ(Eksektif)の2クラス制なのですが、今年になって一部にプライオリティ(Priority)というさらに上級のクラスが連結された列車が登場。今回はそれを選んでみました。
ジャカルタ~バンドン間の運賃はエコノミーだと10万ルピア(約800円)、エグゼクティブでも14万ルピア(1,100円)程度なのに対して、プライオリティは25万ルピア(約2,000円)。エコノミーの実に2.5倍もします。
乗車券はTraveloka(トラベロカ)という旅行サイトで購入。
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このサイトはよくクーポンを提供していて、この時も通常運賃より少し安く購入することができました。
ジャワ島の中長距離列車は事前に各駅に設置された機械でチェックインして乗車券をプリントアウトしておく必要があるためお忘れなく。なお、チェックインは乗車日の1週間前から(例:1月10日午後2時発の列車の場合、1月3日午後2時から)可能です。
今回乗る列車はジャカルタを午前10時30分に出発し、バンドン到着は午後1時39分というスケジュール。
この時に撮影した動画は以下よりどうぞ。
プラットホームに行く前に、乗車券に書かれた名前とID(外国人の場合はパスポート)が一致しているかをチェックされるため、乗客本人以外は制限エリアに入れないようになっています。
ガンビル駅のホームは3階。列車は既に入線済みでした。
クリーム色のエグゼクティブクラスの車両がずっと続き、えんじ色のプライオリティクラスは先頭に連結。
プライオリティクラスは一両のみ。
乗客は地元インドネシア人がほとんど。あとは西洋人が数名という感じでした。
革張りのシートはややくたびれているものの、各座席にはモニター、フットレスト、コンセントなどが付き、座席間隔も十分。
定刻より5分ほど遅れてガンビル駅を出発。プライオリティクラスはほぼ満席。発車後、すぐに乗務員による挨拶があり、続いて水とランチボックスが配られました。これらはもちろん無料。
車両前部にはラウンジスペース(乗務員はミニバーと呼んでいました)が設けられていて、コーヒーや紅茶などを自由に飲むこともできます。
以前乗ったタイ国鉄の新型車両と同様に、この列車も車内では火を使った調理ができないようで車内販売のお弁当はレンジで温めるタイプ。
ナシゴレンは3万3千ルピア(約260円)。飲み物やスナックは1万ルピア前後(約80円)。
トイレも清潔で広々としています。
バンドンは標高700メートルほどの場所に位置するいわば避暑地的な都市。そのため、途中からは緩やかな上り坂が続き徐々に高度を上げていきます。
ジャカルタからの所要時間は約3時間。この時はたまたま車内で知り合った地元女性グループと盛り上がったため、あっという間でした。
バンドン駅に到着したのはほぼ定刻の13時40分。自分の座席にゆっくりと座っている時間はほとんどなかったものの、非常に快適かつ楽しい列車旅となりました。
今回自分が利用した路線とは異なりますが、ジャカルタ(ガンビル)~スラバヤ間にはさらに豪華なラグジュアリーというクラスが連結されたアルゴ・ブロモ・アングレック号(Argo Bromo Anggrek)も運行されています。利用された方の動画を見るとこれはもはや飛行機のファーストクラス並みと言える造りになっているようです。
インドネシアの鉄道というと、屋根の上に無賃乗車の乗客が溢れてというかつてのイメージが強かったのですが、ここ5年ほどで一気に様変わりしたとのこと。今回実際に乗車してみてそれを実感するとともに、その変化の早さにも驚きました。