エアアジアグループがベトナムで格安航空会社を設立するようです。

マレーシアのスター・オンライン(The Star Online)の報道によると、ベトナムの航空関連会社と合弁企業を立ち上げることに合意したとのこと。
The Star Online – AirAsia sets up low-cost carrier JV in Vietnam
エアアジア・インベストメント(AirAsia Investment Ltd)の出資比率が30%、残りは現地企業でという形をとるようです。同グループによるベトナムでのLCC設立が正式に決定すれば、東南アジアではマレーシア、タイ、フィリピン、インドネシアに次いで5か国目ということになります。
トニー・フェルナンデスCEOも早速ツイッターでベトナム事業に関するコメントを投稿。
My new Vietnamese friends. The real airasia. Not the jet one. That's a copy. pic.twitter.com/HLlpHojdd2
— Tony Fernandes (@tonyfernandes) 2017年3月30日
名称についてはまだ明らかにされていませんが、知名度の高いエアアジアブランドを使ってエアアジア・ベトナム(AirAsia Vietnam)とでもなるのでしょうか。
ベトナムには既にベトジェットエア(Vietjet Air)とジェットスター・パシフィック航空(Jetstar Pacific)という2社のLCCが存在しているものの、同国のここ数年の経済成長率や9千万人近い人口などを考慮すると、これから参入する企業にとっても依然魅力的な市場なのでしょう。
実際、航空関連の研究機関であるCAPAが先ごろ発表したレポートでも、ベトナムにおける航空旅客数は2年続けて20%以上の高い伸びを示していて、東南アジア域内では国別トップの伸び率となっています。
特に、国際線については近隣のマレーシア、シンガポール、タイなどと比べてもベトナムのLCCシェアはまだ低く、また路線数も限定されていて、拡大余地ははかなり大きいのではないでしょうか。
元々エアアジアは5年以上前にベトナム市場への参入を計画していましたが、ベトナム政府からの許可が得られなかったことなどもあって、撤退を余儀なくされた経緯があります。その合弁相手が設立したのが現在ベトナムで最大のLCCとなったベトジェットエアなのですが、今回のエアアジアによる2度目の挑戦がどうなるのか、今後注目していきたいですね。
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