JALがベトナムの格安航空会社ベトジェットエア(Vietjet Air)と業務提携を行うことを発表しています。

公式アナウンスによると、まずは両社のフライトで相互にコードシェアを開始するとのこと。対象となるのは以下の路線。
- JALが運航する日本~ベトナム間の路線
- JALが運航する日本の国内線
- ベトジェットエアが運航するベトナム国内線
- ベトジェットエアが運航するベトナムを発着するアジア各国への路線
今後、マイレージなど他の分野も含めた包括的な業務提携についても検討するとしています。
JALとVietjet Aviation Joint Stock Company包括的業務提携に向けた覚書を締結|JAL企業サイト
ベトジェットエアがどういう航空会社なのかについては以下の記事にまとめてありますので参考にして下さい。
関連記事: ベトナムのLCC、ベトジェットエアの特徴を紹介
現在JALはベトナム路線として成田~ハノイ線、成田~ホーチミン線、羽田~ホーチミン線をそれぞれ1日1便運航。東南アジアではこの他にバンコク、シンガポール、クアラルンプール、ジャカルタ、マニラへも路線を開設中です。
また、バンコクエアウェイズやマレーシア航空などと提携し、タイとマレーシアの地方都市、ルアンパバーン(ラオス)、シェムリアップ(カンボジア)、ヤンゴン(ミャンマー)などへもコードシェア便が運航されています。
ただ、昨年ベトナム航空との提携を打ち切ったこともあってJALのベトナムでの拠点は自社が就航するハノイとホーチミンの2都市のみ。ベトナム航空と提携を結んだANAとは差をつけられているのが現状です。
ベトナムの航空業界に目を向けてみると、現時点で定期旅客便を運航している航空会社は以下の4社。
- ベトナム航空 (Vietnam Airlines)
- ベトナムエアサービス (VASCO)
- ジェットスター・パシフィック航空 (Jetstar Pacific)
- ベトジェットエア (Vietjet Air)
ベトナムエアサービスはベトナム航空の完全子会社、ジェットスター・パシフィック航空もベトナム航空が70%を出資しているLCCということで、上の3つはベトナム航空グループ。ということで、JALが提携できるのは自ずとベトジェットエアに限られていたということになりますね。
JALとベトジェットエアでは機内設備やサービス内容なども大きく異なりますし、レガシーキャリアとLCCが提携をして果たしてどの程度効果があるのかはわかりません。ただ、それ以上に両社にとってはベトナムと日本というお互いの市場が魅力的だった、というのは間違いなさそうです。