先月末、航空業界における研究機関のCAPAがインドネシア国内線についての詳細なレポートを発表しています。
それによると、同国国内線の市場規模は現在アメリカ、中国、インド、日本に次いで世界で5番目。2018年の今年は日本を超え世界第4位の規模になる可能性もあると予想されています。

航空会社別のシェアも掲載されていて2017年のデータは以下の通り。
順位 | 航空会社 | シェア |
---|---|---|
1 | ライオンエア | 34% |
2 | ガルーダ・インドネシア | 20% |
3 | シティリンク | 13% |
4 | バティックエア | 10% |
4 | スリウィジャヤ航空 | 10% |
6 | ウイングスエア | 6% |
7 | ナムエア | 3% |
8 | インドネシア・エアアジア | 2% |
(出典:CAPA)
(※太字はLCC。インドネシア・エアアジアの数値にはインドネシア・エアアジアXが運航する国内線も含む)
ライオンエア、バティックエア、ウイングスエアは同じグループ企業で、この3社で国内線の5割を占めています。ガルーダ・インドネシア航空やエアアジアグループと異なり、ライオンエアグループは現時点では日本に路線を持っていないため我々日本人にはあまり馴染みがないものの、インドネシア国内での存在感は圧倒的に高いということがよくわかります。
ガルーダ・インドネシア航空は子会社のシティリンクと合わせたグループシェアは33%でちょうど3分の1。
予想以上に苦戦しているのがインドネシア・エアアジアでわずか2%。本国マレーシアやタイでは断トツの国内線シェアを誇り、参入の遅かったフィリピンでも既に二桁の11%を確保しているということを考えると、インドネシアにおける数字の低さが目につきますね。
ただ、国内線市場ではトップのライオンエアも、こと国際線に関すると就航しているのはシンガポールやクアラルンプールなどへの数路線のみ。インドネシア・エアアジアあるいは中長距離路線を運航するインドネシア・エアアジアXが今後シェアを拡大していく余地はまだ十分あるのではないでしょうか。
レポート詳細は以下よりどうぞ。
Indonesia domestic airline market: rapid growth, rivalry intensifies